要人発言

2022-0925-週間総括-債券バブルは終わり、1949年以降最悪のパフォーマンス

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-09-25/RIQNK8DWLU6801

債券バブルは終わり、1949年以降最悪のパフォーマンスへ-中銀が転換

Michael MacKenzie、Liz McCormick2022年9月25日 10:05 JST

  • 2年物米国債は少なくとも1976年以降で最長の下落局面
  • 長年にわたる中銀による金利抑制が終わったとブックバー氏

債券相場の下落は悪化が続き、改善の兆候が見えない。世界の中央銀行が積極的利上げを進める中で、債券の価格は急落している。

  この結果、23日には英国の5年債が少なくとも1992年以来の下落。2年物米国債は少なくとも1976年以降で最長の下落局面にある。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストによれば、世界の国債市場は1949年以降で最悪のパフォーマンスに向かっている。https://b9090748124c42ac38da80d383194c9f.safeframe.googlesyndication.com/safeframe/1-0-38/html/container.html

  債券相場下落は米連邦準備制度理事会(FRB)など世界の中銀が新型コロナウイルス禍期の政策を転換したことを浮き彫りにする。これにより投資家が景気減速を織り込み株式や原油が下落した。

  ブルークリー・アドバイザリー・グループのピーター・ブックバー最高投資責任者(CIO)は「要するに、長年にわたる中銀による金利抑制が終わったということだ。史上最大のバブル、つまり国債のバブルがしぼみ続けている」と話した。

Measures of the ability to trade are already the worst since early 2020
  

  現時点では金融政策に敏感な短期の米国債利回りのみが4%を上回っている。5年債利回りは23日に一時同水準を超えた。リセッション(景気後退)への懸念から長期債の利回り上昇は抑えられているが、それでも10年債利回りは23日に12年ぶり高水準の3.82%に達した。

  ミシュラー・ファイナンシャルのマネジングディレクター、グレン・カペロ氏は、米国の利上げと量的引き締めが続くことと、債券発行が増える可能性を踏まえれば「金利は上昇するとしか考えられない」として、「10年物利回りが4%に近づくのは確実だろう」と話した。

原題:The Great Bond Bubble Is ‘Poof, Gone’ in Worst Year Since 1949(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-09-25/RIRVZ5DWLU6801?srnd=cojp-v2

アトランタ連銀総裁、米経済「比較的秩序ある」減速が可能に

Alister Bull2022年9月26日 2:05 JST

  • 経済の軟着陸、容易ではない-CBSの番組でボスティック総裁発言
  • 雇用はいくらか喪失も、米金融当局は深い痛み回避へ「全力尽くす」
Raphael Bostic, president and chief executive officer of the Federal Reserve Bank of Atlanta, speaks during a Bloomberg Television interview at the Jackson Hole economic symposium in Moran, Wyoming, US, on Friday, Aug. 26, 2022. 
Raphael Bostic, president and chief executive officer of the Federal Reserve Bank of Atlanta, speaks during a Bloomberg Television interview at the Jackson Hole economic symposium in Moran, Wyoming, US, on Friday, Aug. 26, 2022.  Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

米アトランタ連銀のボスティック総裁は雇用市場の強さを指摘し、インフレ退治としての利上げにもかかわらず、経済は「比較的、秩序ある形で」減速することが可能だとの見解を示した。

  ボスティック総裁は25日、CBSの番組で経済のソフトランディング(軟着陸)見通しについて、「厳しい状況が予想される。容易ではない」と発言。「雇用がいくらか失われる可能性は高い」と述べた。

  「しかし極めて深い痛みを避けられるよう、米金融当局はあらゆる可能な措置を講じるだろう」と述べ、それを可能にするための「シナリオが複数」あると話した。ボスティック総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で議決権を持たない。

パウエル議長、さらなる「痛み」への覚悟促す-積極利上げ継続へ (4)

The Fed's New Dot Plot
FOMCのドットプロット(米政策金利の予想分布図)出所:ブルームバーグ

  ボスティック総裁以外にも、複数の米金融当局者が米経済の需要が縮小する必要性を指摘している。同総裁はこの日、需要の縮小は始まっているとして、インフレ抑制による「配当が開始される」と述べた。

  「雇用は月間ベースでなおも大量に創出されている。従って経済には米金融政策を吸収し、比較的秩序ある形で減速することが可能だと私は考えている」と話した。

原題:Fed’s Bostic Says US Could Have a ‘Relatively Orderly’ Slowdown(抜粋)

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