3月

Trump-Administration-US-China-Trade-Friction-Background

https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji6/

2018/3 トランプが中国輸入の「鉄に関税をかけた」。関税をかけて値段が上乗せされれば「中国から高い物を買うよりアメリカの工場で作ったほうがいい」となるんじゃないかと思って最初に仕掛けたのが、2018年の3月だったんです。
アメリカが中国から買い過ぎて赤字になっている。赤字になっている分だけ、アメリカの工場で働く人たちの仕事がなくなっているじゃないか、と。

2018/9 そうすると、今度はアメリカが黙っていなかった。「それなら、こっちはもっとやってやる」と、さらに2000億ドル相当に関税をかけた。結局、中国から入ってくる品目のほぼ半分に関税を上乗せするという状況になった。中国はアメリカからの輸入品の70%に関税を掛けることになった。

アメリカ中国
2018/7 ロボット等  800品目に 340億ドル相当 関税25%→ 大豆など500品目     340億ドル相当 関税25% 中国が対抗 報復関税
2018/8 半導体など  300品目に 160億ドル相当 関税25%→ 自動車等300品目     160億ドル相当 関税25% 中国が対抗 報復関税
2018/9 家具、家電等 5700品目に2000億ドル相当 関税10%→ 液化天然ガス等5200品目 600億ドル相当 関税5% or 10% 中国が対抗 報復関税

2018年12月 アルゼンチンで会談 休戦となった。米中双方とも「6月の日本でのG20までになんとかしないといけないね」という思いがあったと思うんだけど、5月に大きな動きがあったんだ。5月にワシントンで閣僚級の交渉が、事実上うまくいかなかった。物別れに終わってしまったんだよね。5/5、トランプ大統領はツイッターで中国の交渉姿勢に不満を示した。そして、閣僚交渉のさなかに、2000億ドル相当にかけていた関税を10%から25%に引き上げることを決めちゃったんです。これに対して中国は、アメリカからそんなにたくさん輸入しているわけではないのでできることは限られるんだけど、600億ドル相当にかけていた5~10%の関税を最大25%まで引き上げるぞと報復した。

アメリカ中国
2019/5 2000億ドル相当 関税10%→25%に引き上げ(ほぼ全ての輸入品対象※)
2019/6残り3000億ドル相当の輸入品 関税上乗せ手続き→ 600億ドル相当 関税MAX25%引き上げ 報復関税
※中国で作られるiphoneやナイキのシューズ

アップルは6月、「アメリカによる関税の上乗せによってアップルの競争力は損なわれる」としてアップルを対象から外すようトランプ政権に要請した。でも、トランプ大統領は「それだったらアメリカで作ればいいじゃないか」、「中国から工場を移せばいいじゃないか」という理屈でね。アメリカの対中国の貿易量は明らかに減っているが、減税など景気刺激対策をしてきたこともあって、株価はどんどん高値を更新している。だから米中貿易摩擦の影響はあるんだけど、それ以外の部分が好調なので、アメリカの景気はいいんです。

中国は中国のGDP=国内総生産という成長を示す指標は、スローダウンしちゃっている。

そんな中、6月にG20大阪サミットがあった。会談の結果、双方の見解として「建設的な議論ができた」ということになっている。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji26/

日本から中国に何を輸出しているかというと、半導体や電子部品、要するにスマホなどの中に入っている部品とかだね

アメリカ中国
自由主義経済国家主義
企業が自由に競争して世界で戦っていこうという考え方国家主導で世界の経済競争に勝ち残っていこうという仕組み

アメリカは中国に追われる身で、中国が今のペースで成長を続けていったら2030年ぐらいにはGDPの規模で並ぶくらいになるんじゃないか
トランプ大統領が強い態度なのは、大統領選挙での再選がかかっているからというのもあるのですか?そう、まさにそういうところだと思います。中国に対して厳しく対応することが、与野党問わず、それなりに支持されるんですよ。トランプ大統領からすると、支持を集める切り札として中国への対応は大事なんです。

2019年5月10日公開 トランプ大統領の今 米中新冷戦

https://www3.nhk.or.jp/news/special/45th_president/articles/trade-friction/index.html

2019年06月21日 1からわかる「日米貿易交渉」

https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji13/

トランプ大統領は、アメリカが日本との間に巨額の貿易赤字を抱えていることを非常に問題視しているんです。貿易赤字というのは、アメリカから日本に少ししか輸出できていないのに、日本から物をたくさん輸入しないといけない状態が続いていること。アメリカに日本製品が入ってくればくるほどアメリカの物が売れなくなり、それをアメリカ国内で作る人の仕事がなくなってしまうということなんだよね。日本に対する貿易赤字は去年(2018年)676億ドルと、中国、メキシコ、ドイツに続き4番目の大きさなんだよね。だから少しでも解消したい。

トランプ大統領って、※TPP(環太平洋パートナーシップ協定)からも離脱したり、やることが大胆というか、アメリカは変わったなという印象があります。前のオバマ大統領との違いは?オバマさんは「世界各国と協力してやっていこう」という立場だったんですよね。で、トランプさんは「アメリカにとって良いことを実現するためには手段を選ばない」という立場。

オバマ前大統領トランプ大統領
国際協調アメリカ第一主義
世界各国と協力するアメリカのためなら手段を選ばない
TPP → 〇TPP → X
温暖化対策 → 〇温暖化対策 → X

安倍総理は4月下旬、ホワイトハウスでトランプ大統領と首脳会談(2019年4月27日)
これは覚えておいてほしいんだけど、首脳会談があるとね、必ずその前に閣僚会議をやるんですよ。トランプ大統領が日本に言いたい話を、いきなり安倍総理に言われると困ったりするじゃないですか。だから、事前に事務方や閣僚でこんな話になっていますとすり合わせをする。それで首脳会談はなるべく穏便に済ませる。極端に言えば握手するだけというかね。首脳どうしが対立しちゃったら、まとめる人がいなくなっちゃうでしょう。

米中関係は負のスパイラル、相次ぐ非難の応酬で衝突懸念高まる

Peter Martin2023年3月10日 17:18 JST


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-10/RRAGOLT0G1KW01?srnd=cojp-v2

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