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パウエルFRB議長、物価抑制への「無条件」コミットメント強調
Jonnelle Marte、Steve Matthews2022年6月24日 3:47 JST更新日時 2022年6月24日 6:43 JST
- 物価安定の回復がなければ最大限の雇用持続は不可能-下院証言
- 労働市場に打撃与えることなくインフレ低下させることは可能と発言
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、インフレ抑制に対する自身のコミットメントは「無条件」のものだと述べた。ボウマンFRB理事も7月の0.75ポイントの追加利上げを支持すると表明した。パウエル氏が証言した議会公聴会では、民主党議員から利上げがリセッション(景気後退)を招きかねないと懸念が示された。
パウエル氏は23日に下院金融委員会の公聴会で「労働市場はある意味、持続不可能なほど熱気を帯びており、今の状況は米金融当局のインフレ目標からかけ離れている」と証言。「物価安定を取り戻すこと、インフレ率を目標の2%に戻すことが真に求められている。それがなければ、最大限の雇用を持続的に一定期間達成することはできないからだ」と述べた。
連邦公開市場委員会(FOMC)は今月の定例会合で、主要政策金利を0.75ポイント引き上げることを決定。パウエル議長は決定発表後の記者会見で、7月の会合でも0.75ポイントないし0.5ポイントの追加利上げを決める可能性が高いと説明していた。
ボウマン理事は23日、マサチューセッツ州銀行協会での講演で、7月のFOMC会合での0.75ポイントの利上げを支持すると述べ、その後の会合では複数回の0.5ポイント利上げが適切になるとの見方を示した。
ウォラー理事も18日、経済指標が自身が想定する通りの内容なら、追加の0.75ポイント利上げを7月FOMCで支持する姿勢を示した。
これまでハト派に属していたミネアポリス連銀のカシュカリ総裁やシカゴ連銀のエバンス総裁も、0.75ポイントの利上げ幅を7月会合で議論するのは適切だとの見解を示している。
FOMCは今年に入ってから政策金利を計1.5ポイントを引き上げた。金融当局者の金利予測分布図(ドット・プロット)では年内にさらに1.75ポイント程度の利上げが見込まれている。
当局の姿勢のシフトを受け、投資家の間ではリセッション懸念が強まっている。パウエル氏は22日の上院銀行委員会の公聴会で、そうした「可能性があるのは間違いない。われわれが意図する結果では全くない」と発言。インフレ率を2%の目標に引き下げるためにリセッションを「引き起こす必要があるとも考えていない」と話した。
パウエル議長は23日、前日の証言と同様に、経済のソフトランディング(軟着陸)については、達成が「著しく、より困難なものになっている」と発言。「過去数カ月の複数の出来事、特にガソリン価格を押し上げている戦争」が影響しているとの見解を示した。一方で「リセッションは不可避だとは考えていない」と述べた。
公聴会では連邦準備制度のタカ派姿勢に対し、主に共和党議員から支持が示されたが、民主党議員らは利上げが高騰するガソリンや食品価格に対して効果がなく、失業者を増やす恐れがあると主張した。
パウエル氏は労働市場を損なうことなく物価を押し下げることは可能だと発言。目標は需要を緩和させることであり失業を招くことではないと説明。「われわれの手段は切れ味の悪いものだが、幅広い総需要に対処する上で正しい手段だ」と述べた。
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原題:Powell Hammers Home ‘Unconditional’ Commitment to Cool Prices(抜粋)(ボウマンFRB理事の発言などを追加して更新します)
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